☆コテージ10周年記念(後半)☆停電中に引っ越し強行


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(2006年12月15日:撮影は夫です。)




2006年12月14日(私達がコテージに引っ越す4日前)、ワシントン州を突風が襲いました。



家の電気が突然消え、暖房(セントラルヒーティング)も使えなくなったので、

最初は「あ、停電だ。そのうち元に戻るだろう。」と軽く考え、




暖炉に薪をしっかり入れ、蠟燭の灯りを頼りに夕食をして、

暖炉の火が消える頃、眠りにつこうとしました。

夜通し聞こえる救急車やパトカーのサイレン…




浅い眠りから覚めると、次の日も停電のままでした。(停電は7日半も続いたのです。)

夫は、「外はどうなっているか、ちょっと様子を見て来る。」と出かけて行き、

帰って来ると、「大変だ!外はまるでWar Zone(戦場)だ!」と言います。




あちこちで木や電柱がなぎ倒され、壊れている家があったり、

信号機は止まって、道路に無残に横たわっているということでした。

…この突風で合計18人の死者と多数の負傷者が出ました。




倒れた木が車を直撃して、亡くなった方もいますが、

死者の多くは一酸化炭素中毒死で、メキシコやその他の国から来た貧しい移民の人達でした。




停電で暖房が使えず、寒さに耐えきれなくなった人達が、

屋外用のバーベキューコンロを室内に持ち込んで、暖を取ろうとしたのです。

犠牲者の半数は子供でした。




さて、私達の引っ越しは、運送会社の都合でそのまま決行ということになったので、

明るい昼間の間に必死で荷物を詰めて、停電が続く中、コテージへ引っ越しました。




コテージには暖炉と薪ストーブがあったのですが、

突風で薪ストーブの煙突が吹き飛んでいたので、ストーブは使えず、暖炉だけが使えました。




1~2日経つと、薪とマッチが足りなくなりかけたので、

近所の店(商業区域は電気の復旧が優先された)へ出かけてみると、薪もマッチも蠟燭も全部売り切れ、

もっと遠い店へ行っても、暖房や照明に使えそうな物はすべて店頭から消えていました。




「私達はこれから一体どうなるんだろう?」

不安に襲われながら家に帰ると、ドアをトントンとノックする音が聞こえます。

ドアを開けてみると、見知らぬ人が両手一杯に薪とマッチを抱えて立っていました。




びっくりして話を聞くと、その見知らぬ人は斜め向かいに住んでいる方で、

私達の家の外には薪の用意がないから、心配で様子を見に来たと仰います。

その方は、「うちは発電機があるので大丈夫ですが、もしお困りでしたら、これをお使い下さい。」

言い終えると、玄関に薪をどっさり置いて行かれたのです。




そして引っ越して4日目の昼間、やっと電気が戻りました。

疲れが溜まったのか、夫はその後2日ほど風邪でダウン、




クリスマスイブの朝、むっくりと起き上がり、

「ちょっと出かけてくる。」と言って家を出たかと思うと、クリスマスツリーを買って戻ってきました。




「今年は諦めようかと思ったけど…

君と暮らし始めて最初の年にクリスマスツリーがないのは寂しいと思ってさ。」




その年の前年(2005年)に再婚した私達は、

私の家族の都合で8か月ほど、アメリカと日本で別れて生活した後、

その年の春から、ようやく二人一緒に暮らせるようになったのです。


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コテージ生活は波乱の幕開けでしたが、

その後はずっと平穏無事な毎日が続いています。





では皆様、幸せな一日を過ごしてくださいね!


応援して下さる方がいるので励みになります。

いつもありがとうございます。








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by mimozacottage | 2016-12-19 03:42 | Comments(8)
Commented by Ray at 2016-12-19 07:05 x
アメリカは、自然災害の被害が予想外に大きかったりして、怖いですよね。
人里離れたところの住まいが停電とか、引越し先が停電だなんて、かなり心細かったと思います。

それにしても、隣人さんは本当に奇特な方ですね!アメリカで、そんなに他人を思いやってくださる人がいるなんて、引越し先がとてもいい場所である一つの証拠ですね!

そして、旦那様のクリスマスプレゼントの話も、とってもジーンときます。
10周年おめでとうございます。これからもお幸せに…。
Commented by mimozacottage at 2016-12-19 15:32
> Rayさん
停電の間はニュースを聞くこともなく
亡くなった方とか災害の深刻さがわからなかったので、
暗く寒い中でも、冗談を言いながら明るく振舞っていました。

7日半も停電が続くなんて、日本ではありえないことなので
電力会社のシステムはどうなっているんだろう?と思いました。

薪のことでは本当に心細くなって、
隣人が薪を持って玄関先に現れた時は、夢でも見てるようでした。
本当に有難くて、彼の親切は一生忘れられないと思います。

あったことをそのまま書いたら、
プレゼントをもらった話になってしまいましたが、
彼は 私にも他の人にも思いやりのある人です。
ありがとうございます。Rayさんもどうぞ末永くお幸せにね!
Commented by さくら at 2016-12-20 13:34 x
こんにちは ^^
皆様大なり小なり 色んな想いをされてここまで来られたのですね
ミモザさんは私などと比べると波乱万丈。
ですが本人にとっては 気持ちは深いものばかりだと思います

今も世界では大勢の人が明日の糧も家もなく
寒さで命を無くしています
弱いものから順に。。。
天を仰ぐしかないのですが せめて心を寄せていたいと思います

今の幸せに感謝して 毎日を誠実に生きていきたいですね
苦労とかいろんな悲しみを経ての今です
大事にしましょうね

お幸せをお祈りしています
Commented by ☆ Rilla ☆ at 2016-12-20 15:38 x
コテージ生活の幕開けは、生涯忘れられない災害で始まったのですね。
親切な隣人さんが傍にいて、心強かったことでしょう!
ご主人様のお優しさにも感激です。
こういう所は、日本人の夫に求めても無理でしょうね(苦笑)

>停電で暖房が使えず、寒さに耐えきれなくなった人達が、
>屋外用のバーベキューコンロを室内に持ち込んで、暖を取ろうとしたのです。
>犠牲者の半数は子供でした。

胸が痛みます(涙)
最初、「この突風で合計18人の死者と多数の負傷者が出ました」と知って
何かの下敷きになったと思ったのですが…

自然は、とても素晴らしいのだけど、
時には牙をむいて怖いですよね。
ミモザさんたちがご無事でよかったです。


Commented by mimozacottage at 2016-12-21 03:29
> さくらさん
おはようございます♪
そうですね…結構荒波を乗り越えてここまで来ていますね。
どん底を経験した後、私の人生はガラリと変わりました。

夫も私も世界の貧困や不平等などの問題を考え、
それを解決するために
自分達ができることを少しずつでも実行したいと思っています。
上手くいかなかったり、失敗したり、試行錯誤しながらですが…。

その通りです。弱いものから順番に…
その人達は思いやりがあって善良で
人も自然も傷つけたりしない人だったりします。

私が失った人もそういう人でした。
私はその人から学び、生き方を変え、
今の夫に巡り会うことができたので、
今は二人分の人生を生きています。

私もさくらさんのお幸せをお祈りしています。
Commented by mimozacottage at 2016-12-21 03:30
> ☆ Rilla ☆さん
私達の住む町は自然災害の少ないところで、
今まで大変だった災害は後にも先にもこの時だけなんです。
だから、忘れられないですね。
顔も見知らぬ隣人が助けに来て下さったことは特に…

日本の男性も優しい方は多いと思いますが
女性を喜ばす言葉は言えない人が多いですよね…(-_-;)

バーベキューコンロには室内持ち込み厳禁の注意書きがあるのですが、
亡くなった方達は英語を読めなかったり、
そんなことを教えてくれる人も傍にいなくて、
室内で使ってしまったのではないか?と言われています。
それにしても本当に胸が痛む出来事でした。

ありがとうございます。
本当に私達は近所の人に救われたのです。
Commented by yukkescrap at 2016-12-21 08:35
こんにちわ。
さすが、パイオニア精神に溢れる隣人がいらして良かったですね。

先日新しくケーブルテレビにしたら、大草原の小さな家の、シリーズ1をやっていて、
父さんが吹雪の中、薪を切りに行ったり、スー族の逃亡者が鹿を背負って食糧を届けてくれるシーンがあって…。

住まいの歴史と家族の歴史が感じられるお家を拝見できて、すごく嬉しく楽しかったです。
また春が待ち遠しいですね。
それにしても大きなアカゲラでしたね。
Commented by mimozacottage at 2016-12-21 11:19
こんにちは♪
あの隣人の方は
「地獄に仏」というかそんな感じでした。

そんなシーンがあるんですね!
「大草原の小さな家」の時代は今では想像もできないほど過酷なもので、
人と人との助け合いも今よりずっと中身の濃いものだったと思います。
見知らぬ隣人が薪を持って、うちの玄関に立っていた時、
ほんとにドラマのようなことがあるものだとビックリしまた。

この記事は夫から引っ越して10周年だから、
それについて何か書いたら?と言われて書いたのですが、
楽しんで頂けてとても嬉しいす。

あの鳥はアカゲラというんですね?
教えて頂いてありがとうございます!
前の家の庭にやってきたのは、 珍しい鳥のほかに、
リス、ウサギ、イタチ、コヨーテ、タヌキ、アライグマ、
マウンテン・ビーバーなど…本当に自然一杯でした。
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